ヒューマンエラーを科学する 人間の注意特性
注意の特性
- 注意にはリズムがある。緊張と弛緩の繰り返しである。
- 注意には目がある。視線の向いたほうにしか注意は働かない。
- 注意の選択性:注意は、関心のあるものは選択するがそれ以外のものには注意は働かない。
- 注意の深さ:一点集中という現象があるように、集中すると他のことへ注意が働かない。
- 注意の範囲:一瞬にとらえられる範囲、モノ、情報には限界がある。
不注意
- 注意の転導:「脇見運転」他のものに注意をひかれ、本来注意すべきものから目を離す。
- 置き換えによる忘れ:「走行中の携帯電話使用」他のものに注意をひかれ、かつそれに関連した操作を行う。
- 動作の中断:必要な操作・チェックが抜ける。
- 思い込みによる忘れや誤操作
- おそらく誰かがしてくれただろう:結果としてだれも実施せず、操作や動作が抜ける。
「キーとじ込みエラー」の原因
- 一連動作の中断ー荷物があった、荷物などで手がふさがっていた、車外に出るまで車内で用事をした。
- 次にすることを考えていたー車外に気になる物や人がいた、車を降りて次に行うことを考えていた
- 考え事をしていた、ぼんやりしていた。
- 早く出ようと焦っていた。※あとでやろう、という状況はしばしばエラーを誘引する。
注意を高めるためにどうしたらよいか
- 外側からのアプローチ:対象物を見やすくする、大きくする、繰り返し表示する。
- 内面からのアプローチ:限られた注意力を有効に使うため、「ここだけは」というポイント押さえが、出発前のミーティングなどで、あるいは自分でイメージを描くなどの工夫が必要。
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